今は、簡単に海外との物のやりとりができます。
海外通販で購入することも可能です。
しかし、どんなものでも買ったり送ることができる訳ではありません。
それぞれの国で自国の産業を守るために、輸入品には関税をかけたり、そもそも輸入できないようにするということもあります。
輸出についても同じで、武器の一部に転用可能なパーツや原料などは、実際の用途が違っていても輸出をしようとすると様々な書類を用意しなければなりません。
それが、そのような目的のものではないという非該当証明を作成したり、パーツや原料の安全データシートを作成したりする必要があります。
個人で、このような物を送ることはないと思いますが、メーカーなどでは用意する必要が出てくるのです。
では、もっと身近なところで、食品の輸出入についてはどうでしょうか?
最近では、多くのものが比較的簡単に国際郵便や宅配サービスで送ることが可能になっています。特に日持ちのするものや温度管理の不要なもので、肉や魚の加工食品でなければ、難しく考えなくとも購入したり送ることができる場合が多いです。
とは言っても食品の場合は、肉類自体は輸入禁止になっている国が多いです。
となると、肉を含む食品は送れないのです。多くの場合、一般消費者は食品ラベルを見て、肉が含まれているかどうかを確認します。そこに肉が含まれていると「送れない」と考えた方が良いですが、紛らわしいのが、肉エキスとか魚エキスとか書いてあるものです。肉そのものが使われているのかどうかが一見わかりにくい場合です。
このような場合、輸出しようとする側には「製造工程表」を用意していただくことになります。
どういう工程でその商品ができているのか、また加熱時間や製造原料の全てが書かれたものの提出が必要となってきます。それぞれの原料の原産地が必要になる場合もあります。
輸入国側で、産地によっては輸入許可されないため、輸出段階で厳しいチェックがされます。
フルーツを発送する場合、事前に植物防疫所の係官による農場のチェックなどを受けて登録農場になっておく必要があったり、特定の選果場からのものしか送れないなどもあります。
一般にスーパーマーケットで流通されているものを買ってきて、送りたいといっても簡単に送れるわけではありません。輸出入関係書類は、全て英語で作成する必要があります。
どの国に送りたいですか?
ヨーロッパへ送る場合
肉製品、乳製品、卵製品、水産製品については、特に厳しく管理されています。EU向け製品製造施設として、認定されている必要があります。
HACCP(*)の導入も効果があります。
アメリカに送る場合
輸入食品の事前申告を、FDA(Food and Drug Administration)に対してしておく必要があります。これを申告しておくことで、輸入時の検疫等がスムーズにいき、輸入許可がおりやすくなります。反対にこれをせず、国際宅配サービスなどで単に送るだけだと、許可がおりずに保留または処分になる場合があります。
以前お客様より「送ったものが届かない」という話を聞いたことがあり、そのときに、保留になっているかどうかを調べてみたら、必要情報不足ということで輸入許可が出ずに止まっていました。
この事前申告は、一般消費者が簡単に出来るものではありません。
申告内容の一部には、搭載便名を書かなければなりません。
つまり、これは宅配サービスや国際郵便の場合は、事前にそれを知る術がないためです。
事業者でないと判らない情報が必要になってしまうのです。しかも、全て英語での申告となります。アメリカの場合は、食品のみではなく化粧品を送ろうとして止まっている人も多いです。
My Ho’okipa のビジネスマッチング・サービスでは、お客様の要望に合わせた海外展開のお手伝いが可能です。お問い合わせは、http://www.myhookipa.com/contact-us/ よりお願いします。
* HACCPについては、厚労省に詳しい説明がありますので、ご参照下さい。